【久高泰子通信員】パリ日本文化会館で1月13日、沖縄を題材にしたドキュメンタリー映画「沖縄パラドックス」が上映された。沖縄が長寿地域として注目される半面、近年はファストフード食などの影響で長寿が危ぶまれている点や、伝統と米国文化が混在した社会などが紹介された。

上映前にあいさつに立った、ロスさん(右端)とゲルドゥシさん(左端)=パリ日本文化会館

 映画は日仏記者会が主催する2010年の第33回ロべール・ギラン日本ルポルタージュ企画賞の受賞作。ジャーナリストのイザベル・ロスさんと写真家のパトリック・ゲルドゥシ氏の合同作で52分。

 白波が寄せ返す美しい白浜から始まる映画は、沖縄の長寿者を研究する鈴木信・沖縄長寿科学研究所所長の解説を織り交ぜ、長寿者を紹介。しかし、ハンバーガーを出すファストフード店も多く、若者がこれで早世しないか長寿地域の危機を伝える。

 一方で、写真家の石川真生氏の目を通して、金武や沖縄市の基地周辺の繁華街にくり出す米兵やその周辺で過ごす人たちを描写。嘉手納や普天間の米軍基地と平和の礎や首里城や守礼の門といった基地と平和、観光など沖縄を種々の角度から紹介した。

 出席したメディアや関係者は「沖縄の現状を見事に捉えた素晴らしい作品」と評価。この映画は3月上旬、フランスやスイス、ベルギー、アフリカなど仏語圏のケーブルテレビや衛星放送でも流された。