沖縄バヤリース(南城市、上間長恒社長)は2日、主力商品のオレンジ飲料「バヤリース」を含む全商品の営業権とブランド商標権を、来年1月からアサヒオリオンカルピス飲料(浦添市、納所義博社長)に譲渡すると発表した。バヤリース社は製造機械の老朽化に伴う設備投資が課題だったが、収益が低迷し、自力での再建を断念。ことし12月で製造を終えた後、会社は解散。工場の売却資金を借入金の返済や従業員への退職功労金に充てる方針だ。譲渡額は非公表。

アサヒオリオンカルピス飲料への譲渡が決まった沖縄バヤリース本社兼工場=2日、南城市大里字古堅

 今回の譲渡で従業員29人(パート含め42人)は引き継がれない。上間社長は「従業員の再就職についても最大限支援する」と話した。

 バヤリース社は事業譲渡によるブランド存続を優先させた結果、県外でバヤリースブランドを販売するアサヒ飲料のグループ企業で県内に本社を置くアサヒ社が適切と判断した。

 沖縄バヤリースの前身はアメリカン・ボトリング社。本土復帰を機に沖縄撤退が決まっていたが、従業員有志が出資を募り、事業を引き継ぐ形で1972年に新会社を設立した。

 県内向けの「バヤリース」のほか、県外向けにはシークヮーサーやグアバ、マンゴー飲料などの差別化商品を多数そろえ、2004年度にはピークの16億円を売り上げた。

 だが、シークヮーサー飲料で他社との競争が激化。原材料費が高騰する一方、販売価格は据え置かれた状態が続き、13年度の売上高は8億5千万円とピークの約半分まで落ち込んでいた。

 また、製造機械は設立当時の旧式を現在も使用し、収益が落ち込む中、新たな設備投資が難しく、経営課題になっていた。