わずか17・8メートル。「日本一短い」をうたい文句にすることにした八軒通り商店街(那覇市牧志)。60年以上の歴史を持ち、かつてはにぎわった通りだが、近年は忘れられ、売り上げも低迷していた。商店主たちは世代を超えて協力し、奇抜なアイデアを生み出した。(矢島大輔)

「日本一短い商店街」を宣言する八軒通り商店街の代表、新垣悦子さん(手前右)ら商店主らが集まり、祝賀会を開いた=那覇市牧志

 「シャッター商店街をなんとかしなければ」。今年3月中旬、八軒通り商店街で、琉球衣装店を営む新垣悦子さん(80)は悩んでいた。開店から約50年。かつては活気のあった通りが、近年は人通りもまばらに。平和通りから入るときの「唯一の目印」とされた100円ショップの3月中の閉店が決まり、新垣さんは危機感を募らせた。

 「こんな通りあったんだ」と地元住民からさえ驚かれ、ショックを受けた。

 相談を受けたのが、八軒通りで雑貨店を営む浜田与吉さん(39)だ。洋服や占い、マッサージ店など雑多な店がそろうこの通りに魅力を感じ、2年前から店を構えた。八軒通りが短過ぎることが気になり調べたところ、「日本一短い」をうたう大阪や京都の商店街よりもだいぶ短いことがわかった。「日本一短いをうたい文句にすれば、ネットや観光客に話題になるのではないか」

 浜田さんは相談を受けてすぐに「日本一短い」を強調する入り口の横断幕や、地面に17・8メートル分の24歩の足跡をつけるアイデアを近所の商店主に提案し、快諾された。

 祝賀会があった2日、関係者約30人が通りに集まった。平和通りを歩く観光客らも足を止め、写真を撮影する人もいた。32年前から洋服店を営む大城千代子さん(80)は「かつての八軒通りがよみがえったみたい」と感慨深げ。浜田さんは「いずれギネスにも登録申請したい」と夢を語った。