例えば昨日の新聞。子どもたちのはじける笑顔に吸い寄せられ1面左下の那覇小学校開校式の記事に目がいった。琉球音階を取り入れた「ハイサイ-で始まる新しい校歌」の一文にくぎ付けになり、どんな歌なのか、もくもくと好奇心がわいた

 ▼3日付のスポーツ面で見つけたのは、悲願の甲子園出場を果たした奄美の大島高校に大会本部から応援団賞の小さな記事。初戦突破はならなかったが、沖縄とも重なる歴史に感慨ひとしおだ

 ▼探していた情報や興味のあるニュースでなくても、新聞に顔を近づけて読んでしまう記事がある。関心のある言葉でしか検索しないインターネットでは、味わえない体験だろう

 ▼ネットの世界では求めていない情報のことをノイズと呼ぶ。ジャーナリストの池上彰さんの言葉を借りれば「人はノイズに触れることで、自分の新しい興味関心に目覚める」(すばる舎『小学生から「新聞」を読む子は大きく伸びる!』)

 ▼パソコンの迅速性やスマホの手軽さに押され、若者を中心に新聞離れが進む。解説記事を多くしたり、子ども向け新聞を発行したりと取り組むが、一筋縄ではいかない

 ▼「春の新聞週間」が始まった。新聞の強みの一つは、いろんな情報に触れることができる一覧性である。ノイズの中から自分に合った宝物を見つけてほしい。(森田美奈子)