東都大学野球春季リーグが7日、神宮球場で開幕する。優勝争いの中心にいるのは亜大だが、最終学年を迎えた左腕の島袋洋奨を擁する中大も「打倒亜大」に燃える。開幕を2日後に控えた5日、中大のブルペンでは島袋が迷いを吹っ切るように、直球を投げ込んでいた。興南高時代、“春夏連覇の優勝投手”として名をはせた島袋は今、正念場を迎えている。飛躍の年にすべく、開幕の亜大戦に先発する。(小笠原大介東京通信員)

中央大の新主将として春のリーグ戦に臨む島袋洋奨=5日、東京都八王子市の中大グラウンド(小笠原大介撮影)

■焦りの投球

 「大学に入ったころは正直、抑えられるだろうという気持ちはあった」と話す島袋だが、大学デビューを果たした2011年以降の通算成績は11勝17敗。大学野球トップレベルの東都で、思うような投球ができずにもがいている。

 「高校までは順調すぎた。東都で初めて自分の球が通用しないバッターと出会った」と、挫折を味わった。

 そして、勝てないもどかしさが、投球に迷いを生じさせ、それが焦りにつながる悪循環に陥った。

■原点気付く

 壁を乗り越えようと、昨秋のオフから、好調時の感覚を取り戻すため、必死の投げ込みを続けた。キャンプではバッティングピッチャーも務め、打者と向き合った。「技術的なことではなく、精神的なもの。実戦できっかけをつかんでくれれば戻る」と、中大・秋田秀幸監督もエースの復活を待つ。

 最近、高校時代のフォームをビデオで見ていてあることに気が付いたという。「あのころは、打てるものなら打ってみろという気持ちで、相手バッターとの勝負を楽しめていたが、今はその気持ちが足りない」

■背番号「1」

 最終学年の今年、主将に就任、高校生以来となる背番号「1」を背負った。「プロは変わらない目標。でも今はリーグ戦に全力を尽くしたい」。野球人生最大の試練に立ち向かう島袋。中大の浮沈はエースの出来にかかっている。