【竹富】文部科学省が中学公民教科書の採択変更を竹富町教委に是正要求した問題で、同町教委は小中学校の入学式が開かれた7日、これまで使用している「東京書籍版」を生徒に配布した。

配布された東京書籍版の公民教科書を手にする中学生=竹富町内

 文科省は八重山採択地区協議会が答申した保守色の強い教科書の採択を求め、先月14日、国が直接、是正要求した。

 同町教委は「法的にも採択権限は教委にある」とし、すでに各校が東京書籍版の発注作業を進めていたことから、「継続使用」の方針を確認していた。

 町内で東京書籍版を使うのは9校の中学3年生46人。費用は篤志家の寄付でまかない、生徒に無料配布された。

 町内のある中学校では、生徒が配布された真新しい教科書に目を通した。教員の1人は「現場に混乱はない。(問題が)教育環境に影響を与えないよう冷静に授業を進める」と話した。

 是正要求に不服の場合、30日以内に総務省が設置する第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ることができるため、町教委は10日に4教育委員で対応を協議する。