木材の価値を見直し、住宅や公共施設での利用促進を探るシンポジウム「木で、未来をつくろう!in沖縄」が8日、那覇市久茂地のタイムスホールで開かれた。行政や民間、大学で利用や販売、研究に取り組むパネリストが登壇し、それぞれの立場から利用の現状を報告し、木材の価値をあらためて問い直した。

県産木材の活用について意見を交わすパネリスト=8日午後、那覇市久茂地・タイムスホール

 全国地方新聞社連合会による全国縦断シンポジウムで、県開催では同連合会、沖縄タイムス社などが主催した。

 6氏が登壇したパネルディスカッションで、沖縄の森林資源について本土のスギと比べて丸太が細く柱や梁(はり)など住宅建設資材に向かないこと、安定供給に課題があることなどが報告された。

 これに対し、県北部農林水産振興センターの上里幸秀氏は机や椅子など「家具材に使うのが良いと思う」と指摘。沖縄総合事務局開発建設部の岡野雄氏は、(沖縄の)間伐材を庁舎の一部で利用しているとし、「量は少ないが機会を捉えて使う努力はしていきたい」と話した。

 県木材利用促進協議会長の長堂昌太郎氏は九州のスギ材が県内木造住宅で多く使われているとした上で、その数は10年前の約3倍の600棟まで増えていると説明した。

 木造住宅を造るみらいホーム社長の東舟道博保氏は木造住宅について、専門工法により台風やシロアリ被害の心配はないと強調した。

 エフエム沖縄パーソナリティーの山田真理子氏は県産材による玩具やアクセサリーを挙げ、「小さくても価値がある。子どもと女性に相性がいい」と指摘した。

 琉球大学農学部教授の芝正己氏は「構造材は無理でも1カ所に県産材を使うのは可能だ。できるところから県産材を家の中に持っていく努力が大事だ」と、木文化の再興の視点から提案した。