【読谷】彫刻家の金城実さん(75)がアルゼンチンの沖縄県人会連合会へ高さ約2メートルの1対のシーサーを寄付する。このほど完成し、15日にも船積みしてアルゼンチンに送りだす。11日には、完成祝賀会を村儀間の金城さんのアトリエで開く。

アルゼンチンに送るシーサーと金城実さん=読谷村、金城さんのアトリエ

 連合会は昨年、ブエノスアイレス市郊外の同会レクリエーション施設うるま園の正門を改築したのを機に、正門に設置するために金城さんに制作を依頼。

 「ウチナーンチュの心に宿る、シーサーへの思いとシーサー文化の精神の証し」として実現したいと訴えた。

 金城さんも叔父がかつてアルゼンチンで亡くなるなど親近感があり、「遠く離れていても古里を思う気持ちにジーンときた」と話す。

 輸送費や現地での完成式出席のための旅費を連合会が負担するが、金城さんはボランティアで引き受けた。

 連合会には、金城さんを中心に読谷村が1986年に完成させた残波大獅子が念頭にあり、現地で制作する案もあったが、材料の調達など作業上の理由から県内で制作。

 金城さんと妻や弟子など4人でさびないようにステンレスの芯にしっくいを重ね、風雨の日も戸外で約3カ月かけて完成させた。

 彫刻家としてシーサーの関節や筋肉を表現し、力強さを出した。「あうん」の口や地面から尻を上げるよう要望があり、表情や強度にも工夫したという。

 金城さん夫妻は、現地で8月に開く完成式に出席する予定。遠いアルゼンチンでシーサーが足を踏ん張って立つ日を楽しみにしている。