沖縄電力の吉田知洋さん(34)=宜野湾市=は約8年前に白血病を発症、2度の骨髄移植などを経て病を克服。その後、社会人学生制度で琉球大学大学院理工学研究科に入学、ことし3月に博士(工学)の学位を取得した。吉田さんは「諦めかけたこともあったが、多くの人に支えられ、目標を達成することができた。骨髄を提供してくれたドナー、家族や職場の皆さんに感謝している」と話している。

白血病を克服し、工学博士の学位を取得した吉田知洋さん=沖縄電力本社

 吉田さんは鹿児島県出身。琉球大学大学院理工研究科(修士課程)を卒業後、2004年に沖縄電力入社。その後も博士の学位に挑戦するつもりだったが、05年8月に白血病を発症。化学療法を続けながら、08年7月に骨髄移植したものの再発した。09年4月、2度目の移植を経て職場復帰。07年に結婚した博子さん(32)の支えが大きかった。

 昨年4月、博士課程に入学。会社では送電部門の業務を担いながら、帰宅後や土日を利用して研究。8月には長男の悠真(はるま)君が誕生し、仕事と学業の両立に熱が入った。超音波モーターの制御に関する論文で最終試験に合格し、ことし3月20日付で博士の学位が授与された。

 また、吉田さんは自身の闘病生活の経験から、長期入院を余儀なくされている子どもたちのため、5年前から社内有志に募金を呼び掛け、琉大付属病院小児科やこども医療センターに、携帯ゲームなどのおもちゃを贈る「小児科を楽しくしようプロジェクト」にも取り組んでいる。