【糸満】糸満市糸満のボウリング場「マスターズボウル糸満店」を所有する不動産業のコスモ総業(大城英男社長)が、2007年5月の火災後、閉鎖している建物を取り壊し、新たに糸満IT振興センターを建てる再建計画を進めていることが10日までに分かった。同社は6日に周辺住民の同意を得て、土地を所有する市へ土地賃貸契約を更新するよう申請した。計画では総事業費約10億円をかけて3階建て、延べ床面積約4900平方メートルの建物を造り、IT関連企業を誘致、16年4月までに開業させる考えだ。約800人の雇用を見込んでいる。(下地広也)

2007年に火災に遭って以降、廃虚状態になった旧ボウリング場=糸満市糸満

 市は、火災から長年放置され、治安を懸念する地域住民の要望を踏まえ、昨年10月、コスモに対し建物の撤去と土地の返還を求め、土地の賃貸契約を更新しない方針を示した。

 しかし、今年2月にコスモがIT振興センター建設への理解を求めたため、事業計画実施の確約や工程表の提出、地域住民の同意、7月までの現建物撤去など11項目を示し契約更新の協議に入る条件を付けている。

 市は今後、コスモが約1年間の市有地貸付料相当額を支払い、事業計画を確約する手続きを済ませた後、契約更新に向けた協議を再開する考えを示している。

 コスモによると、ボウリング場の火災後、結婚式場やスポーツ施設、パチンコ店など10回以上の再建計画を市や住民に提案してきたが、入居を希望する企業との契約不調や、市や地域住民の同意を得られないなどの理由で計画が進まなかったという。

 大城社長は「これまで住民の方々にご迷惑をかけた。深くおわびをしたい」と陳謝し「IT振興センターを建設し雇用を拡大するなど、地域貢献をしていきたい」と話す。

 建物周辺の町端区高千瀬地域住民は6日、地区集会所で臨時総会を開き、住民約40人が満場一致で再建計画を承認した。

 高千瀬地区の金城良勝会長は「これまで住民から、治安や景観に悪影響があると不満の声が上がっていた。一日でも早く建物を取り壊し、再建計画を進めてほしい」と期待している。