東京勤務を終えて1カ月がたち、4年ぶりに沖縄市の中心街を訪ねた。全国のどこにもない独特な街の雰囲気はいまも強烈だ。一方、郊外は大型商業施設などが建ち、街並みは変わった。シャッターを下ろした店舗が目立つ中心商店街に昔日の活況は戻っていない。対照的な光景だ

▼沖縄市長選で、革新・中道系無所属の新人で前副市長の島袋芳敬氏(64)と保守系無所属の新人で前県議の桑江朝千夫氏(58)が立候補を表明し、経済振興や福祉などの政策を訴えている

▼「沖縄市政が代わると、県政が代わる」といわれていた。保革が総力戦で争う対決構図は、県知事選に大きな影響を与える

▼1990年は革新新人の新川秀清氏が保守で現職の桑江朝幸氏を破った。その年の知事選は革新の大田県政が誕生。98年は保守新人の仲宗根正和氏が当選し、保守の稲嶺恵一氏の県政奪還につながる

▼街づくりや子育て支援など課題は山積する。市民生活に大きくかかわる公約はもちろんだが、米軍普天間飛行場の辺野古移設問題や沖縄振興の在り方など、県全体の問題でも県内第2の市長には強い指導力が求められる

▼『声に出して読みたい日本語』で知られる明治大の齋藤孝教授は著書で「本質を率直に自分で語ること。これがリーダーシップだ」と指摘する。熱気帯びる論戦を吟味したい。(与那原良彦)