18歳以上の障がい者と健常者が共に学ぶデンマークの寄宿制フリースクール「エグモント・ホイスコーレン」のオーレ・ラウツ校長が11日、宜野湾市内で講演した。ラウツ校長は障がい者を支えるデンマークの公的制度や、「尊厳」「自立」「連帯感」を大切な価値観に運営する学校の取り組みなどを紹介した。

「どんなに重い障がいがある生徒にも学べる場所を確保するのが私たち学校の仕事」と話すオーレ・ラウツ校長=11日、宜野湾市・県自立生活センター・イルカ

100人以上が詰め掛けた会場。参加者からはデンマークの学校の取り組みへの質問が相次いだ

「どんなに重い障がいがある生徒にも学べる場所を確保するのが私たち学校の仕事」と話すオーレ・ラウツ校長=11日、宜野湾市・県自立生活センター・イルカ 100人以上が詰め掛けた会場。参加者からはデンマークの学校の取り組みへの質問が相次いだ

 ラウツ校長は9日から5泊6日で来沖している今回の修学旅行の意義を「生徒が人生を選択する意識を高めてほしい」と説明。異なる文化に触れる喜びだけでなく、電動車いすの男性に変電器を自ら準備するよう指導するなど、自立のきっかけとも位置付けている。

 障がいがある生徒80人を含む181人が在籍する同校は施設の整備も先進的だ。車いすで乗船可能なヨットがあり、長い滑り台がある屋内プールには欧州で初めてエレベーターも設けた。障がい当事者が介助者を採用し、費用は出身地の自治体が支払う国の制度も紹介した。

 共生社会の実現に向けて「デンマークでも長い時間がかかっている。(障がい者の権利を定めた)国連憲章はとても有利に使える道具だが、思いがある人が立ち上がらないと変わらない」とアドバイスした。