【竹富】中学公民教科書を変更するよう文部科学省から是正要求を受けた竹富町教育委員会(大田綾子委員長)は11日、記者会見を開き、石垣市と与那国町でつくる八重山地区採択協議会から離脱し、来年4月にも単独の採択地区に変更するよう県教委に求める方針を明らかにした。採択地区が単独になれば「地区内で同一の教科書採択」を定めた教科書無償措置法に抵触することもなくなり、教科書変更の必要がなくなる。

採択地区単独化への意欲を語る(左から)竹富町教育員会の慶田盛安三教育長、大田綾子委員長、竹盛洋一委員=11日、石垣港離島ターミナル会議室

 教科書採択をめぐる法の適否を審査する第三者機関「国地方係争処理委員会」への審査は「申請や審理の作業が膨大になり、教育行政に影響する」として、申し立てない。

 大田委員長は採択地区の単独化で「今の問題は消えると思う」と述べ、今後、文科省が違法確認訴訟を提起する可能性について、「単独化すれば訴えるメリットはない。訴訟はやめてほしい」と求めた。

 慶田盛安三教育長は「採択地区の小規模化は地域の特色、文化、環境にあった教材を学校現場が選べる。県教委と連携して(単独化を)推し進めたい」と述べ、同日、県教委に口頭で単独化方針を伝えた。

 採択地区の区割りは、9日に成立した改正教科書無償措置法で「市町村」単位に改められた。

 町教委は措置法が施行される来年4月1日に向けて、県教委や石垣、与那国の両教委との調整を進める意向。県教委は16日の定例会で竹富の採択地区単独化を協議する。

「現状は違法」文科省

 【東京】文部科学省は11日、竹富町への是正要求について、現在使っている教科書の違法性は変わらないとして、取り下げるつもりはないとの認識を示した。本紙の取材に答えた。

 一方、菅義偉官房長官は同日の記者会見で「是正要求に不服があれば審査を申し出ることも認められているが、そのようなこともせずに是正要求にも従わない。極めて遺憾」と不快感を示した。