【堀江剛史通信員】ブラジル南西部にある南マットグロッソ州の州都カンポグランデ市(人口約80万人)に沖縄県人が移住してことしで100周年を迎える。日系移民約1万5千人のうち約7割が県系といわれ、カンポグランデの沖縄県人会は8月に記念式典を企画、県に招待状を送り、県が姉妹提携する同州政府の協力も取り付けた。同市では沖縄そばが無形文化遺産に指定され、広く普及している。沖縄そばを前面に出した「ソバ・フェスティバル」も開き、OKINAWAの存在感を大きく打ち出したい考えだ。

地図上のカンポグランデを指さす沖縄県人会会長の志良堂ニウトンさん

フェイラ・セントラル(公設市場)前に飾られたSOBA(沖縄そば)のモニュメント。高さは5メートルにもおよぶ=カンポグランデ市内

地図上のカンポグランデを指さす沖縄県人会会長の志良堂ニウトンさん フェイラ・セントラル(公設市場)前に飾られたSOBA(沖縄そば)のモニュメント。高さは5メートルにもおよぶ=カンポグランデ市内

 1914年に市近郊で連結、完成した線路の敷設工事に関わった首里出身の山城興昌さんが、野菜作りを始めたのが草分け。以降、多くの沖縄移民が入植した。

 市民に親しまれている沖縄そばが2006年、市の無形文化遺産に選ばれ、バスターミナルに大きなソバモニュメントがそびえるなど独特の沖縄文化が発展していることでも知られる。

 祖父母が本部町出身で県人会会長の志良堂ニウトンさん(58)は「鉄道敷設、沖縄食文化の普及を、県人の功績として大きく評価して広め、県民と祝う機会にしたい」と張り切っている。

 鉄道建設時の県人が写った写真がアルゼンチンの鉄道博物館にあることを伝え聞き、「何とか式典の場で披露したい」とも考えている。

 アンドレ・プチネリ州知事は以前、沖縄を訪問したことがある。沖縄での歓待ぶりに感謝しており、記念式典にも協力的で沖縄企業の誘致にも関心を示しているという。

 志良堂さんは「われわれの祖父母は何もなくブラジルに来た。持ってきたのは文化。今後も維持していければ」と力を込める。「沖縄の皆さんと一緒に祝ってこそ。多くの慶祝団をお迎えしたい」と歓迎している。