【南城】南城市大里大城の特別養護老人ホーム「東雲(しののめ)の丘」で働くインドネシアの研修生3人が介護福祉士の国家試験に合格した。日本との経済連携協定(EPA)で来沖した3人は「3年間の頑張りに結果が出て心から安心した。東雲の丘で学んだことを今後も生かしたい」と喜んでいる。県内からの合格者は初めて。

介護福祉士試験に合格した(左から)サリさん、マヤサリさん、チャイルディンさん=南城市の東雲の丘

 合格したのは女性のヌール・ラエラ・マヤサリさん(27)、シスカ・ノフィタ・サリさん(26)と男性のチャイルディンさん(25)。インドネシアの看護師資格を持つ3人は「いろいろな経験を積みたい」とEPAを利用して来日。2010年12月、東雲の丘に採用された。

 お年寄りの入浴や食事、排せつを世話する仕事を通して介護の知識を深めたが、日本語の会話にも苦労する中、利用者にうちなーぐちで話し掛けられ混乱したことも。しかし、持ち前の明るさや頑張りで信頼を築いていった。

 試験は今年1月にあり、3月27日にネットで合格を知った。石島衞理事長(69)は「甲子園で優勝したような喜び。本人たちのやる気が一番大きい」と評価する。

 サリさんはこのまま、東雲の丘で継続して勤務する予定で「職員のみなさんに恩返しがしたい」と抱負。横浜の医療施設に就職するマヤサリさんは「将来はインドネシアで老人のための施設をつくりたい」と意欲。チャイルディンさんは「ルールを守る日本が好き」と話し、9月の帰国後、進路を考える予定だ。

 来沖時、5人だった仲間のうち女性1人は帰国。残る女性(26)は、来年1月に再度受験する。インドネシアから介護福祉士候補者を受け入れている施設は現在、県内では「東雲の丘」のみ。同施設では、14人が就業、研修している。