ドゥマンギテ(びっくりして)、ドゥマンギテ、ドゥマンギテ-。八重山出身のトリオ「きいやま商店」の曲の一節。羽田空港であった沖縄の離島観光PRのイベントは盛り上がった

▼飛行機の離着陸をパノラマで見ながらの軽快なステージ。これから夏本番を迎える沖縄への旅に心膨らませた人も多かっただろう

▼〈晴れた日は「きいやま商店」聞きながら シャツを干すなり海に向かって〉石垣島に住む詩人、俵万智さんは寄せた。3人の楽曲を聞いたことがある県民も、まばゆい陽光や潮の香りが胸に広がる感じを覚えるのではないだろうか

▼心地よさが永く続けばとの希望は、しかし、心もとない。国連の気候変動に関する政府間パネルの報告は、気温上昇による環境の激変を避けるためには、温室効果ガスの排出量を今世紀末にゼロにする必要性を指摘した

▼激変を回避するには、2度以内の上昇に抑えないといけないという。それも18世紀半ばからの産業革命前に比べてというから、理想と現実の間で目線は落ち着かない。だが、海面上昇で魅力的な砂浜は失われ、干ばつに食料危機、熱による健康被害と、放置リスクは聞き捨てならない

▼曲は「はんまよーな デージなった(大変になった)」と笑いを誘う。今世紀末にドゥマンギテ、笑えなくなるようでは、忍びない。(宮城栄作)