南風原町(城間俊安町長)が10年後の2023年度に町内の入域客約15万人を目指す初の観光振興計画を作った。観光客を引きつけるホテルや海がなく、糸満、南城両市への通過点になっているが、現状を逆手に取って歴史・文化ツーリズムをつくり、町産グルメを充実させて誘客を図る。民泊も進め、より経済効果の高い滞在型観光にも取り組む考えだ。初年度の今年は7月ごろ、南風原文化センターそばに観光案内所を設置する。

 計画では、琉球かすり会館や「ウルトラマン」シリーズ脚本家の故金城哲夫さん、沖縄陸軍病院南風原壕群など観光・戦跡は多くあるが、十分に活用できていないと指摘。

 2013年度の観光客数を約5万人と推定するが、多い日で100台以上町内を通過する観光バスを素通りさせず、町に数時間でも滞在させる考え。「まち巡り」プログラム作成、町産野菜を使った食品開発、修学旅行生の民泊・町内学校との交流事業などを進める。

 基本方針には滞在時間の延長のほか、「町民が町の魅力を知り、町全体でおもてなしの心を育てる」「公共交通の充実や地域景観保全による快適な環境づくり」などを盛り込んだ。

 観光案内所は、観光バスが乗り入れしやすいように工夫し、カフェや特産品販売、案内機能を持たせ、町観光の発信地とする。町観光協会の照屋盛夫会長は「町観光の道筋ができた。民泊に力を入れながら南風原特産のカボチャやヘチマなど食の提供、農産物振興にもつなげたい」と意欲を示す。