与那原町が復元に取り組んでいた旧県営鉄道(軽便鉄道)の与那原駅舎が町与那原に完成した。沖縄戦で破壊された当時の建物を、写真を基に同じ場所に再現。町は今秋までに、軽便鉄道や町の産業の歴史に関する写真などを集めた資料室としてオープンする予定で、展示資料について情報提供を呼び掛けている。

建物が完成した与那原駅舎=14日、与那原町与那原

復元された旧県営鉄道与那原駅

建物が完成した与那原駅舎=14日、与那原町与那原 復元された旧県営鉄道与那原駅

 戦前に建てられた駅舎は戦後、柱や壁だけが残され、JA与那原支店の建物の一部として使われていた。町はJAの移転をきっかけに、跡地を観光資源として生かそうと、2013年度に一括交付金を使って駅舎の建設をスタートさせた。

 完成した駅舎は鉄筋コンクリート造で面積125平方メートル、高さ約3メートル。建設費は4600万円。戦前の建物の9柱は新しい建物の後方に保存された。町は本年度、資料室のオープンに向け、地域に呼び掛けて整備検討委員会を発足させる。

 一方で、展示資料は当時の写真や文献などの資料にとどまっているのが現状。今年が1914年に県営鉄道の那覇-与那原間が開通して100年の節目の年を迎えることもあり、町ではフェイスブックを使うなどの広報活動で与那原駅についての情報を集めている。

 担当する町企画観光課課長補佐の山城司さんは「駅舎は古い商店街とマリンタウンの延長線にある。まち歩きなど新しい観光拠点として活用したい」と期待する一方で、「軽便鉄道の資料がまだ少ないのが現実。どんな小さな情報でもいいので提供してほしい」と話している。

 問い合わせは町企画観光課。電話098(945)5323。