石垣市が新しい観光の目玉施設として水族館建設を検討している。14日には沖縄美ら海水族館の立ち上げに関わった沖縄美ら島財団の戸田実主任技師を市健康福祉センターに招き、講座「八重山に水族館ができたら」で水族館の可能性と課題を探った。戸田さんは「美ら海との勝負ではなく、石垣でしかできないコンセプトで魅力を高めてほしい」と指摘した。

独自性の高い水族館建設を薦める沖縄美ら島財団の戸田実さん=石垣市健康福祉センター

 戸田さんは、美ら海水族館がジンベエザメやマンタの飼育で全国的な知名度を高めたが、旧水族館時代から約20年間続く展示部門はあまり知られてないと語り、「飼育だけでは知名度は高まらない。見せ方や広報の工夫が必要」と助言した。

 水族館の役割は観光振興のほか、学習や研究の場になるとして「ダイビング免許の発行が右肩下がりになる中、海の魅力を伝える『入り口』の役目も担う」と指摘した。

 石垣の水族館の独自性として、「干潟の生き物」の展示を上げた受講生の提案に対し、戸田さんは「環境が変わり、栄養価の高い干潟生物の飼育は難しく、美ら海でもできていない。可能であれば独自性が高い展示になる」と評価した。

 市では、雨天時や冬場に海に親しめる施設として、市民から水族館建設の要望が高まっていた。昨年、海洋の保全と利活用を定めた「海洋基本計画」の中で、水族館など施設整備の推進を位置づけ。本年度は施設規模やコンセプト、他水族館の調査など基本計画のとりまとめ、来年以降に基本設計など建設計画を具体化していく方針。