「陣痛タクシー」をご存じだろうか。出産が近づいた妊婦をかかりつけの病院へと送り届けるタクシー会社の配車サービスである。口コミで女性たちに伝わり、登録する人が増えている

 ▼事前に利用者がホームページから名前や住所、産院や予定日などを入力しておけば、いざという時、優先的に駆けつけてくれるシステムだ

 ▼予定日ぴったりに生まれる赤ちゃんの方が少ないのだから、「急に産気づいたら」「家に誰もいなかったら」と不安を抱く妊婦は多い。タクシーを呼んだとしても、陣痛で苦しい時に「病院の場所をちゃんと説明できるか」など心配は尽きない

 ▼「こういうサービスほしかったんだよね」。思わず膝をたたいた女性たちが次々と登録しているのだろう。「陣痛タクシー」のほか、「マタニティタクシー」「こうのとりタクシー」の呼び名で瞬く間に全国に広がった

 ▼県内でも沖縄第一交通グループが14日から「ママサポートタクシー」の名称でサービスを開始した。助産師から研修を受けたドライバーが、バスタオルや防水シートを準備して仕事にあたる

 ▼同社がすでに実施している妊婦・乳幼児割引によって料金は通常より1割安い。スタートから5日間で80人もの登録があったという。出産準備リストに加える新たな項目として定着しそうな予感がする。(森田美奈子)