【八重瀬】八重瀬町の有志でつくる「南部に鉄道を走らせる八重瀬の会」のメンバー15人が21日、「南部・八重瀬の未来をひらく鉄道の実現を」と書いた横断幕を町具志頭三差路に設置した。県が鉄軌道導入に向け、本年度中に県民の意見や情報を募集する方針を固めたことを受け、町民の機運を高め、敷設ルート候補地の一つとして町内外にアピールする。

横断幕を手に、気勢を上げる南部に鉄道を走らせる八重瀬の会のメンバー=八重瀬町・具志頭交差点

 知念昭則会長(62)は「会員を増やして、町民1万人を目標に署名を集め、県に要請活動を展開していく」と意気込む。横断幕は、町内4カ所に設置するほか、シンポジウムの開催なども企画しているという。同会によると、町に鉄道を整備するには、用地確保などの施設整備も含め約20年かかるという。

 副会長の前森誠光さん(74)は「メンバー22人の平均年齢は65歳。夢が実現したとしても、ほとんどの人が、鉄道に乗ることはできないかもしれないが、観光を含む地域活性化に役立ちたい。子や孫のため、町民と結束し夢を実現させたい」と力を込めた。

 ことし3月、メンバーたちは「今、町民が声を上げなければ鉄道実現の機会を逃してしまう」と会を立ち上げた。那覇から名護の南北縦貫に加え、南部にも支線を広げることが県域の発展につながるなどと訴えている。沖縄戦で県営の軽便鉄道が破壊された歴史を踏まえ、戦後補償の一環として国が主体となった鉄道導入も求めている。

 事務局長の仲本薫さん(68)は「既存の国道を利用した、次世代型路面電車(LRT)は、比較的安い予算で整備が可能。県に提案し、将来町に鉄道を走らせたい」と期待を込めた。