【与那国】伝統文化や食材など与那国島の魅力を新たな観光メニューにしようと、住民が「与那国いとなみネットワーク」を立ち上げ、今月から民具づくり体験や島の食材をふんだんに使った「クバの葉弁当」の提供を始めた。町役場と住民が連携し、これまで観光ではお目にかかれなかった古謡や伝統料理をツアー化。関係者は「日本最西端の島の魅力を観光に生かしたい」とアピールしている。

三線演奏を聴きながら、クバの葉弁当を味わう参加者=与那国町、古民家「佐久川家」

 与那国島ではダイビングの業者ツアーはあるが、島の伝統文化や陸域の観光ツアーなどはなかった。

 同ネットは行政と住民をつなげる中間支援組織として町交流推進班の主導で昨年設立。地域の観光資源を生かしたツアー開発を担う「JAL JTAセールス」と提携し、ツアー内容を検討していた。

 24日は、沖縄観光コンベンションビューローや観光協会関係者の体験ツアーがあり、築70年の古民家でカジキやシイラ、長命草(サクナ)など町特産食材の10品をクバの葉で包んだ弁当を味わった。

 與那覇有羽さん(28)は三線を手に、叙情歌「とぅばらーま」や結婚の時に歌われる島の古謡を披露。クバの葉を編み込んで、魚や扇の作り方を伝えた。

 参加した伊江島観光協会の金城盛和会長は「伊江島とも違う離島の魅力が詰まっていた。観光客の要望だけに合わせず、ゆったりとした島の生活を体験できる内容なら満足すると思う」と語った。

 同ネットの松田啓太事務局員は「ツアーだけでなく、古民家で島の人や観光客が交流できるような与那国観光の寄り合い所にしたい」と意気込んで語った。

 同ツアーの予約、問い合わせはJ・TAPまで。電話098(857)2111。