県は本年度から、経営改善を望む県内の中小ホテル業に対し、運営やコスト削減などを指導するアドバイザーを派遣する事業を始める。外資系や国内大手の参入などで経営が厳しい中小ホテルの課題を把握し経営強化を図るのが狙いで、県では初めての取り組み。一括交付金の決定後に対象条件などを決める。本年度の事業費は約3500万円、事業は2016年度までの予定。(富濱まどか)

 県内の中小ホテルは約290社ある。県は6月以降をめどに、アドバイザー業務を担う事務局を公募で決定する。アドバイザーは、ホテル業に詳しい人や企業コンサルタント経験者など5~6人の採用を予定している。

 事務局は、対象ホテルを公募で3~6社に絞りアドバイザーを派遣する。アドバイザーは、現状の聞き取りから中小ホテルが抱える共通の課題を抽出し、コスト削減や運営指導、改装計画などについて、各社に20回程度アドバイスする。このほか、年度末に中小ホテルを対象にシンポジウムを開き、改善事例などを発表する。

 中小ホテルは、アドバイスに基づき経営再生計画の策定や人員配置の見直し、ターゲット顧客層の確認、改装企画などを練る。

 県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長は「大手資本の参入や価格競争で中小ホテルの8割が厳しい状況。派遣前に現場をヒアリングすることで、適切な助言ができるアドバイザーの確保につなげてほしい」と期待した。