【糸満】県と国が所有する糸満市西崎の県水産海洋研究センター跡地に、県警が県警察総合訓練場(仮称)の建設計画を進めていることが25日までに、分かった。県警は、建物でどのような訓練をするか明らかにしていない。上原裕常市長は街づくりの観点から「計画している建物は、絶対に受け入れられない」と話し「今後、話し合いをしていきたい」と計画見直しを求めている。一方、県警は「理解を得られるよう努力する」としている。

沖縄県警察総合訓練場(仮称)の建設予定地=糸満市西崎

沖縄県警察総合訓練場(仮称)の建設予定地=糸満市西崎

 市によると、県警は敷地面積2万2350平方メートル、延べ床面積5500平方メートルの規模の施設を想定。

 示されたイメージ図では、鉄筋コンクリート3階建て、横幅170メートル、高さ20メートル、奥行き30メートル。「糸満市役所を横に三つ並べた巨大な壁を思わせる建物」(市関係者)だという。工期は2016~18年度。 

 跡地は、学校や民家が隣接する住宅街で、伝統の糸満ハーレーが催される糸満漁港中地区の近く。市が計画している「糸満市文化交流・情報発信拠点施設」の最有力候補地でもある。

 24日、杉浦友平副市長らが県警本部を訪れ、建設反対の意向を伝え、市役所で議員説明会を開催。市議らは「寝耳に水」「街づくりの根幹を揺るがす大問題。反対の意思を明確に示すべきだ」「地域住民を不安にする」などの声を次々と上げた。

 市議会は来週早々にも臨時会で、反対の意見書を可決する予定だった。

 しかし、県警側が5月上旬に予定していた予算関連の手続きを「当面見送る」と市側に伝えたことから、臨時会の開催は見送られた。

 県警は、建設地について敷地面積や交通の利便性など総合的に判断したとし、「12年2月から県や国と調整を続け、用地利用は可能との回答を同年10月に得た」と説明。その上で、「現段階では用地取得に至ってはいないが、住民説明などは必要に応じて検討する」と話している。