【中城】郷土の英雄を学ぶことで地域への愛着を育もうと、中城村教育委員会(呉屋之雄教育長)は2学期から村立三つの小学校で琉球史「ごさまる科」の授業を始める。25日、副読本など教材の贈呈式があり、浜田京介村長が3校の校長に手渡した。地域の特色に合わせて授業を実施できる文部科学省の教育課程特例校の指定を受けた。同制度を英語の授業に利用する学校は多いが、地域史を学ぶのは県内で初めて。

村内の教員や関係者が協力して製作した小学1~6年までの琉球史の教材

 浜田村長は「私たちは信長や家康を知っていても琉球史は知らない。ウチナーンチュのルーツを、郷土の英雄である護佐丸を通じて学んでほしい」と意義を話した。

 護佐丸は琉球王朝時代に中城城を築城して王府を支えた武将。村は2009年に5月30日を「ごさまるの日」と定め、世界遺産の中城城跡や護佐丸を生かし、伝統文化の継承に取り組んでいる。

 12年から一括交付金を使い、琉球史の準備を進めてきた。

 ごさまる科の授業は1・2年は10時間、3・4年は12時間、5年は13時間、6年は15時間を、総合学習などの時間を振り替えて確保する。

 現行の教育課程では6年生が日本史や世界史などを学ぶが、琉球史はその中の一部にとどまり断片的。ごさまる科では築城の経緯やグスク時代、三山統一など、1~6年で琉球史を体系的に学ぶ。

 教材は村内の教員や関係者などの協力で沖縄時事出版が製作。1・2年は児童の関心を高める絵本や読み物、3~6年は歴史を学ぶ副読本が各学年ごとにある。創作劇用の脚本も作成された。

 中学も今年8月までに同制度の申請を目指し、来年から導入したい考え。

 中城小の平安名盛孝校長は「琉球史を学ぶことは、子どもたちが郷土のために役立つ人材として成長するために、大きな財産になる」と期待した。