【浦添】「児童・生徒の皆さん、おはようございます」-。市西原の地区内放送で地元の小中学生が朝のあいさつや登校時の注意を促す内容を担当している。その日の告別式を知らせる区長の手伝いで始めた放送も3年目に入り、夏休みや正月を除く登校日の毎朝午前7時半、西原公民館の放送室に通いマイクに向かう。(平島夏実)

朝の生放送を続ける(後列左端から時計回りに)又吉会長、比嘉さん、玉城さん、平良さん、平安山君=浦添市の西原公民館

 放送を担当するメンバーは「ハッピーガールズアナウンス部」を名乗る浦西中2年の玉城希(のぞみ)さん(13)ら女の子3人と、「僕も時々間違えてハッピーガールズって言っちゃう」と笑う当山小6年の平安山(へいあんざん)幸希君(11)。

 4人が日替わりで担当し「今日は○月○日○曜日です。登校中は車に気をつけて、今日も元気よく学校へ行きましょう」と呼び掛ける。

 日付を間違ったこともあるが、西原1区自治会長の又吉実さん(67)が放送メンバーに渡すメモが間違っていた。又吉さんは「いつも慌ててやるからよー。自分が放送すると『会長は間延びしている』って不評だしね」と子どもたちには頭が上がらない。

 当初は地域住民から「うるさい」などと苦情もあったが、11カ所あるスピーカーの音量を知人を介して調整しながら今につなげてきた。

 放送メンバーの比嘉結花さん(13)と平良萌亜さん(13)は、バレー部の早朝練習がない曜日に放送室に来る。美声が買われ、試合での選手紹介や朝会の進行役を頼まれることも度々ある。

 「学校の男子は下手くそって言ってくるけど、お小遣いまでくれるお年寄りもいる。この地域は狭いから、どこの誰か分かるから」

 入学式や卒業式の日には祝いの言葉を添え、台風が接近すれば臨時休校を伝える。迷い犬のお知らせを流し、無事保護につなげたこともある。テープレコーダーで録音した声を流すのとはひと味違う、生放送の強みだ。

 3年目の平安山君は目覚まし時計なしで起き、毎日うがいをして「ちょっと好きな自分の声」を磨く。声がこだまする反響を考え、言葉を短く区切って話すのもお手の物。放送室に来る男の子は自分一人だが、「俺の人気が取られる」と友人は誘わない。

 “四者四様”に楽しみながら、けさも地域に生放送を届けている。