サトウキビの搾りかす「バガス」を微粉末化した「ウージパウダー」を利用する飲食店などが増えている。県産農産物の粉末加工を手掛ける沖縄パウダーフーズ(糸満市、平良武雄社長)が製造。県学校給食会が4月から給食用物資として採用したほか、複数のレストランや居酒屋が活用。食物繊維や鉄分などを多く含み、健康志向や地産地消、キビの付加価値化が注目されるほか、パウダー自体に味がなく、料理に使いやすいことも特徴だ。(長浜真吾)

サトウキビの搾りかす「バガス」を粉末にした「ウージパウダー」

ウージパウダーを加えたメニューをそろえる「だいこんの花」安謝店

サトウキビの搾りかす「バガス」を粉末にした「ウージパウダー」 ウージパウダーを加えたメニューをそろえる「だいこんの花」安謝店

 沖縄パウダーフーズは本土メーカーと共同で、バガスの硬い繊維質を微粉末にする機械を開発。2012年から本格稼働させ、商品開発に取り組んでいる。年間の製造能力は300トン。14年度は県外展開も本格化させ、前年度比約7倍、70トンの販売を見込んでいる。

 同社によると、ウージパウダーに含まれる食物繊維(100グラム当たり88グラム)はゴボウの約15倍、鉄分(同157ミリグラム)はレバーの約17倍、ポリフェノール(同520ミリグラム)はブルーベリーの約2倍。そのほかのミネラル分も豊富だ。

 教員やPTA、栄養士、大学教授、行政などの有識者で構成する県学校給食会は4月から、県内小中学校の給食用の食材として採用。担当者は「天然のサトウキビを使用し、安心・安全で地産地消にもつながる。視覚・味覚的に変化がないので、子どもたちも手軽に食物繊維などを摂取できる」と話す。

 レストラン「だいこんの花」などを展開するアメニティ(那覇市、伊志嶺勲社長)も4月27日の「さとうきびの日」に合わせてフェアを開催。チャーハンやカレー、マーボー豆腐など五つのメニューにウージパウダーを使った。伊志嶺社長は「健康志向にマッチし、基幹作物であるキビの活性化にもつながる。フェア後も継続的に使用し、系列の居酒屋でも取り扱いたい」とする。

 このほかにも、那覇市内を中心に食堂や居酒屋などで利用が広がっている。沖縄パウダーフーズの平安正人取締役商品開発部部長は「砂糖だけでなく、キビの新たな利用価値として、農業の活性化や食育の面からも認知度を高めていきたい」と話している。