昨年8月、米軍普天間飛行場の移設問題で県外を主張していた仲井真弘多知事の軟化を狙い、米政府内で、MV22オスプレイの分散配備検討を表明する案が協議されていたことが30日までに分かった。複数の米政府筋が本紙に明らかにした。

 米政府筋によると、「辺野古の代替施設が完成するまで、普天間でのオスプレイ訓練を半分程度に減らす案などを検討すると発表すれば、県知事や沖縄の反発が和らぎ、辺野古移設という目的に軟着陸できる」などと国務省側が提案。しかし、国防総省側が同意しなかったため、見送られたことなどを明らかにした。

 当時は、オスプレイの追加配備をめぐり、県民の反発が高まっていた。8月26日には、米西部ネバダ州のクリーチ空軍基地近くで、通常の訓練飛行中のMV22オスプレイが着陸に失敗し、機体を全損する事故が発生。

 その後、仲井真知事が安倍晋三首相にオスプレイの分散配置を求める要請書を提出していた。

 こうした動きを受け、米政府内の対日担当者らは、オスプレイに対する沖縄側の反発が大規模なデモなどに発展した場合、辺野古移設に異論を唱えていた米有力議員らが在沖米海兵隊のグアム移転予算の凍結を継続する可能性が高いとし、年内の埋め立て承認の取得を目指していたという。

 昨年10月3日に東京で行われた日米安全保障協議委員会(2プラス2)では、小野寺五典防衛相がヘーゲル国防長官にオスプレイの県外訓練の推進を要請。ヘーゲル氏は「安全な運用に配慮したい」と述べるにとどめていた。