「何これ?」「チョウチョ?」「お人形?」「さあ?」北中城村内の道端には、赤茶色の大きな不思議な物が、いくつも並んでいる。傍らを通る子どもたちから、いくつも「?」が飛び出す。幼い子は、中に入ったり抱きついたり、登ったりもする▼「彫刻カジマヤー計画」として、県立芸術大学の学生が10年かけて97体を並べた作品だ。子どもたちは登下校の道すがら、日々アートを感じている▼先日、村が開いたシンポジウムでは、参加者の女性が孫との会話を紹介。まるっこい造形物が、恐竜の卵になったり宇宙からの卵になったりしたという。子どもの問いは、返答に困ることもあるだろうが、大人も一緒に想像を膨らませる様子が、ほほ笑ましい▼シンポを開いた村教育委員会担当者によると、参加は村外にも広く呼び掛けたが、村内からが「意外に」多かった。アートという狭い分野から、すそ野の広いまちづくりを考える取り組みに興味をもった人が多いことに驚いたという。それもまた県立芸大との交流を続けた成果かもしれない▼県立芸大との交流は、一区切り。しかしシンポでは異口同音に「交流はこれで終わりではない」▼関係者は提言などを基に、できることから、次の展開を考えるという。新しい「?」や驚きをつくり、心を動かす企画を期待したい。(安里真己)