市民や宜野湾署による定期パトロールで宜野湾市真栄原の通称「新町」の違法風俗店がほぼ一掃され、街は様変わりした。地道な巡回活動で「安全な街になる」と評価する声もあるが、「売春街とまだ勘違いしている人もいる」という向きもある。空き店舗が多く、中通りはゴーストタウン化する。地元からは「福祉の街に」という要望が上がり、活気ある新しい街づくりが求められている。(又吉俊充)

違法風俗店が消え、静まり返る通称「新町」=4月21日午後7時すぎ、宜野湾市真栄原

 同地域では一時、100軒以上の違法店舗、400人余の女性がいたという。売春防止法違反事件の摘発が続き、住民からは「治安が悪い」などの不満があった。

 街を変えようと、婦人会や商工会女性部などでつくる宜野湾市女性団体連絡協議会(与那城米子会長)が2009年からパトロール隊を発足させ、宜野湾署員とともに月2回、地域を巡回した。クラクションを鳴らされるなどの嫌がらせを受けたこともあったという。与那城会長は「同じ女性として、違法に働かされている女性たちを救いたかった」と振り返る。

 巡回活動を始めた09年は売防法などの摘発件数は24件、翌10年には違法店舗の減少もあり、摘発件数は10件と半数以下になった。13年は摘発がなく、ことし3月末、一定の役割を果たしたとして定期パトロールを終えた。

 風俗店はほぼ一掃され、中通りは空き店舗が目立ち、ひっそりしている。近くに住む女性(51)は「今でも『酒飲ましぇー』といきなり家に酔っ払いが押し入ってきた」と不安げ。別の男性(46)は「空き店舗前の路上駐車が多い。野良猫も多くふん尿などで不衛生」と課題を挙げる。

 新しい街づくりが緊急の課題だ。12年度に同地区を対象にした市のまちづくりのアンケートでは「福祉のまち」の要望が最も多かった。市は、空き店舗を整理し、社会福祉協議会をなどを含めた福祉複合施設の整備計画を進めている。担当者は「賃貸や買い上げも視野に本年度中に地権者と調整したい」とした。

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 「新町」は、米軍普天間飛行場に隣接する真栄原地区で米兵相手の売春が横行したことから1950年ごろ、集落から離れた現在の場所につくられた。