【平安名純代・米国特約記者】米国防総省が1日に公表した米軍内の性的暴行事件に関する年次報告書で、2013会計年度(12年10月~13年9月)の件数が前年度比で約50%増加したことが分かった。増加が最も顕著だったのは海兵隊の86%増で、次いで陸軍(51%)、海軍(46%)、空軍(33%)となっている。

 13年度の性的暴行件数は、5061件(前年度は3374件)。そのうちの半数以上は米軍基地で発生したもので、被害者も加害者も米兵というケースが54%に達していた。

 被害者の79%は女性で、15%が男性。被害者の9割は24歳以下だった。

 軍事裁判となったのは484件で、そのうち有罪判決を受けたのは370人。

 ヘーゲル国防長官は同日の記者会見で、前年度比で50%も増加した点について「前例がない」と危機感を表明。「この犯罪はこれまで過少報告されてきたため、届け出率を高める努力をしている」と述べ、防止策として、アルコール販売の規制など6項目の対策を指示したとし、改善へ取り組む方針を示した。

 国防総省は増加の原因について明らかにしていないが、被害者らからの届け出が受理されないなどの指摘が相次ぐ状況を重視した米議会が圧力をかけたことなどが影響したとみられる。