沖縄地方が梅雨入りした5日、各地で猛烈な雨が降り、50年に1度の記録的な大雨となった石垣市や名護市、八重瀬町などで土砂崩れ、床上、床下の浸水が起きるなど被害が出た。伝統の行事・那覇ハーリー(主催・実行委員会)も本バーリーやステージなど全てのイベントが中止になった。

土砂や木々が道路に滑り落ち、通行できなくなった道路=石垣市新川

 石垣市では夜明け前の午前5時ごろから猛烈な雨が降りつけ、新石垣空港では同8時までの3時間雨量が209・5ミリに達した。石垣島天文台に続く道路では高さ約10メートルの土砂が崩れて道路をふさぐなど、大雨の被害が出た。

 市や八重山署によると、短時間の大雨で各地の道路が冠水。同市大川では排水溝が詰まり、あふれ出た雨水で周辺の店舗が床上浸水、新川の市道も冠水で一時、通行規制が取られた。

 石垣島天文台に続く一方通行の道路では、のり面の土砂が幅3メートル、奥行き5メートルにわたって流れだし、道路を完全にふさいだ。

 同天文台の宮地竹史所長によると、午前8時半には職員が道路を通行したが、同9時半には別の通行者から「崖が崩れている」と連絡を受けた。宮地所長は「大型連休で通行する人も多い。崖崩れの瞬間に人がいなかったのは不幸中の幸い」と胸をなで下ろしていた。

 同道路はヤエヤマボタルの観察地として夜間も往来があるため、八重山署は通行止めの措置を取った。同天文台は8日までの休館を決めた。

八重瀬では斜面が崩落

 糸満署などによると、午前10時半ごろ、八重瀬町上田原の宅地造成現場内で、土を削ってつくった斜面で幅20メートル、高さ4~5メートルの崩落があった。島尻消防署員が立ち入り規制するロープを張るなどした。午後2時ごろ、糸満市与座のゴルフ場近くの道路が冠水。冠水でトラックが立ち往生しているとの通報があった。

うるまの民家 地盤1メートル沈下

 うるま市消防本部などによると、うるま市喜屋武の民家駐車場などの敷地が横30メートル、幅2メートルにわたり1メートルほど沈下。駐車していた車2台が傾いたが民家に影響はない。

ハーリー中止「節目に残念」

 那覇ハーリー実行委員会は午前8時半から、会合を開き、中止を決めた。「みんなが楽しみにしていただけに、天気に恵まれなかったのは残念」との声が上がった。関係者や出店の業者らは雨の合間に片付けに追われていた。実行委の嶺井政治会長は「今回の40年という節目で、中止になったのは大変残念だ」と話した。