4月に入って間もないころ、とあるコンビニのレジ前に、領収書に収入印紙を貼るのは5万円からです-という趣旨の知らせが掲げられていた

 ▼3月までは3万円以上に必要だった収入印紙。印紙税がかからない上限額の引き上げは、実質的な減税だ。消費増税に伴う緩和策らしく、零細や個人事業主にとって減税効果はそう小さくないはずだ

 ▼お粗末にも初耳だった。毎年、4月に入る直前に税金や社会保障など、お金にまつわる上げ下げを紙面にまとめるが、不十分だったと反省した

 ▼この1カ月、レジ前で実感したもう一つの情報不足は、一部小売店の税抜き価格だけの表示。長く慣れ親しんできた内税からの変更で、うっかり者は財布を開ける段になって増税を思い知った

 ▼高い買い物なら一つでも消費税の上乗せ分を計算するが、日々の買い物は10円、20円の安さを求め、瞬時にもろもろの品定めをする世界。8%の端数計算は、算数が得意な人でも面倒だろう

 ▼増税の小売りへの影響は想定内で、早くも6月には消費が回復するとの見方もある。税に慣れても混在する価格表記法への戸惑いは続くのではないか。まさか、切りのいい10%に上がったら解決するものではないだろう。たかが表示、されど表示。細やかな気配りの利いた店での買い物は、得した気分になるのだが。(与那嶺一枝)