2040年、地方消滅。若者は仕事を求めて東京へと向かい大都市だけが残る「極点社会」が到来。子育てがしにくい大都市の出生率は低く、国全体の人口が減り続ける「人口のブラックホール現象」が起きる

▼有識者らでつくる日本創成会議の座長を務める増田寛也元総務相らが『中央公論』(13年12月号)に発表した戦慄(せんりつ)のリポートである。その怖さはちょっとしたホラー映画をしのぐ

▼創成会議は、子どもを産む中心世代の20~39歳の若年女性に着目し、独自の人口推計を公表する。一つの自治体で若年女性が50%以上減少すると、いくら出生率が上がっても、人口減に歯止めがかからないからだ

▼人が減ると、学校や病院といった生活インフラの維持が困難になる。働く場が減り、地域コミュニティーも衰退。自治体の運営は厳しくなり、町が消えるというシミュレーションである

▼全国の約半数にあたる896市区町村が、2010年からの30年間で若い女性が半分以下に減る「消滅可能性都市」と位置づけられる。若年女性が7割以上減って149人と試算される竹富町など県内10町村も含まれる

▼「全国一出生率の高い沖縄は大丈夫」と何となく思ってはいないか。沖縄の人口も、もう10年もすれば減少に転じる。遠い将来の話ではないだけに、楽観論を挟む余地がない。(森田美奈子)