【東京】うるま市上空を飛行中の米軍HH60救難ヘリ(嘉手納基地所属)が4月24日に通気孔の部品を落下させた事故で、事故発生翌日の25日には日本政府が情報を把握していたことが10日までに分かった。

 9日にあった衆院内閣委員会で防衛省が事故の経緯を説明する中で明らかにした。地元自治体への通報は発生から6日後だった。

 内閣委員会で質問した赤嶺政賢氏(共産)は10日の本紙の取材に、事故発生の3日後が沖縄市長選の投開票日(4月27日)だった点を指摘した上で「外務、防衛両省は翌日に情報を得ていながら、対応があまりにも遅すぎる。(通報遅れには)市長選への影響や混乱を避けるためだったと疑われても仕方ない意図的なものを感じる」と述べた。

 9日の衆院内閣委での防衛省の説明によると、在京米国大使館から外務省を通じ、事故発生の連絡を受けたのが事故翌日の4月25日。

 防衛省地方協力局の山本達夫次長は「4月26日に、沖縄防衛局から18航空団に照会したが、現地米軍に確認が取れていない不確かな情報で、無用な混乱を招くことがないよう関係自治体への情報提供を見合わせた」と説明。米軍からの正式な回答を得てから自治体に通報したと述べた。

 菅義偉官房長官は事故について「報告は受けていなかったが、関係省庁でしかるべき対応が取られたと思う。いずれにしても米軍による事件事故はあってはならない」と述べた。

 今回の事故を官邸に連絡しなかったことについて外務省の冨田浩司北米局長は「人的、物的被害を伴わなかったことを勘案し、外務省、防衛省の対応で足りるという判断で、官房長官には特段報告していない」と述べた。