県内外の食品検査、衛生・生産管理などのコンサルティングを手掛けるクロックワーク(那覇市、伊志嶺哉社長)は、中小食品メーカー向けに品質向上と経費削減の両立を促すため、食品衛生と生産管理を一体化した、独自の新システムの開発を進めている。製造工程を文書化して標準化、チェック項目を設け、パソコンに入力・管理する仕組み。衛生面で注意すべき点や効率的な作業方法を明確にすることができる。伊志嶺社長は「衛生度と利益率を同時に高めることで、販路拡大にもつながる」と話している。(長浜真吾)

 同社によると、小規模な食品メーカーの場合、レシピや作業工程は担当者の頭の中にある「職人の世界」。客観的に作業を見直す機会が少なく、経営の課題になっているという。

 作業工程を文書でマニュアル化することで、ミスの有無を視覚的に確認できるほか、人員や時間などから商品ごとのコスト、利益率などが把握できる。マニュアルには具体的な作業指示内容も記載され、不慣れな現場スタッフでも使いやすくなっている。

 食品衛生はHACCP(国際的な衛生基準)に準ずる形で、商品だけでなく原材料の賞味期限までさかのぼることができる。安全性と生産性が向上することで、流通業者に求められる質と量の条件がクリアでき、取引にも結び付きやすくなるとしている。

 新システムの開発には、県産業振興公社の事業を活用。現在、試験的に4社が導入を予定しており、6月から各社ごとのマニュアルづくり、9月からシステムを稼働させる計画。来年度以降、年間約20社を目標に普及させたい考えだ。

 導入経費は規模により異なるが、100万円以下を想定している。伊志嶺社長は「できるだけ低価格でサービスを提供し、県内の食品メーカーの経営改善をサポートしたい」と話している。