本土復帰から42年。沖縄への過重な基地負担を押しつけ続ける政府は本年度から8年間、3千億円台の振興予算を約束するなど「辺野古移設」を背景に沖縄振興に力を入れる。基地と振興策との関係、振興策の課題を山本一太沖縄担当相に聞いた。(聞き手=東京支社・大野亨恭)

今後の沖縄振興策について語る山本一太沖縄担当相=内閣府

 -復帰からこれまでの政府の沖縄政策について。

 「観光やITなどがリーディング産業として育ってきている。一方、依然県民所得は低く、失業率も高い。沖縄は日本経済をけん引するフロントランナーになれる。振興策は継続していくべきだと思っている」

 -秋には知事選がある。仮に政治的環境が変わっても3千億円の予算は約束するのか。

 「安倍晋三首相が打ち出した方針だ。これできちっと進んでいくと思う。那覇空港の第2滑走路も安倍氏が首相を務める間に責任を持って造ってもらいたいと思っている」

 -基地と振興策はリンクするのか。

 「沖縄担当大臣に任命されて以来、基地とリンクさせて振興策をやってきたという感覚はない」

 -国家戦略特区の指定は政治的配慮との声もある。

 「昨年6月の骨太方針と日本再興戦略(成長戦略)でも沖縄振興を国家戦略として推進すると明記している。これも基地とリンクして決まったわけではない」

 -カジノの是非は。

 「沖縄側から(カジノを含む)沖縄統合リゾート(IR)の要望があることは理解している。(カジノも)一つの沖縄振興の考え方だ。沖縄でもいろんな議論があり調整していただきたい」

 -西普天間住宅地区の跡地利用は。

 「(県が求める)医療拠点は、それが沖縄振興全体にどんな影響を及ぼし、振興へどうつながるのか、県には道筋を明確にしてもらいたい。基本的には前向きに対応したい」

 -2014年度は鉄軌道の調査が最終年度となる。

 「採算性、累積赤字額、費用便益比などの問題をクリアしないといけない。昨年度はこれを意識して建設費の縮減やよりコストが低い地上ルートを使えないかなどを調査してきた。本年度も真剣に検討を続ける」

 -一括交付金は自治体側の課題もある。

 「使途について市町村が決める部分と、県が全体を見て戦略的に使っていく部分のバランスを考えなくてはいけない」

 -今後の沖縄振興の鍵は。

 「大事なのは人材育成だ。沖縄から国際的な人材が輩出される環境をつくるべきだ。国際的な会議を沖縄で開催するのもいい」