安倍晋三首相が、限定的な集団的自衛権の容認に向けた検討に着手する方針を表明したことに、県内政党から賛否両論の反応が上がった。野党は一斉に反発したほか、憲法解釈の変更を与党の公明党県本部も批判的に受け止めている。

 自民党県連の照屋守之幹事長は「中国とベトナムの関係悪化など、東アジアの緊張は尖閣を抱える沖縄も抱えている。最小限の権利を行使することは理解できる」と一定評価した。

 社民党県連の新田宜明書記次長は「国民の命とくらしを守るため行使が必要と表明したが、去る大戦で沖縄を切り捨て、復帰後も基地を押し付けるなど県民の命とくらしはないがしろにしている」と抗議した。

 公明党県本の金城勉幹事長は「憲法という最高法規に関わる問題を、なぜ閣議だけで解釈変更するのか」と指摘。「国会での徹底論議と国民の審判が不可欠。立憲主義を破壊してはならない」とくぎを刺した。

 共産党県委の猪原健書記長は「沖縄戦から二度と戦争を繰り返さないと誓った沖縄の心、憲法9条への挑戦であり、恫喝(どうかつ)だ。沖縄が再び戦争の拠点となるため断固容認できない」と批判した。

 政党そうぞうの下地幹郎代表は「手続きが問題で、行使を認めるなら解釈変更ではなく憲法改正を議論するべきだ」と指摘した。

 社大党の大城一馬委員長代行は行使反対を明確にし「国民議論は十分でないどころか反対の声は多い。前のめりすぎ、極めて危険な政権だ」と警告した。

 民主党県連の上里直司幹事長は「憲法をこねくり回すのではなく、平和憲法の理念を守った上でアジアを含めた安全保障環境を包み込むのが政治の役割だ」との見解を示した。

 生活の党県連の平良昭一事務局長は「国際貢献は国連憲章と国連の決議に基づく行動をすべき。限定的な行使容認なら憲法解釈を変更せずに対応可能ではないか。安易に解釈改憲をしてはならない」と懸念した。

 維新県総支部の中村正人幹事長は「国民、県民の議論が成熟しておらず、先走った首相の考えを認めることはできない」と述べ、時期尚早との考えを示した。