【知花愛実通信員】オスプレイ配備に反対する沖縄の人たちの姿を追った琉球朝日放送(QAB)制作の記録映画「標的の村」が4月27日、ハワイ大学で上映された。会場は立ち見が出る盛況で、観客から「沖縄と似た米軍基地問題を抱える太平洋諸島の人にも多く見てもらいたい」と基地問題を共有する必要性を指摘する声が上がった。

沖縄の米軍基地の現状を知ろうと多数が詰め掛けた「標的の村」上映会=ハワイ大学

標的の村上映を企画した知花愛実さん

沖縄の米軍基地の現状を知ろうと多数が詰め掛けた「標的の村」上映会=ハワイ大学 標的の村上映を企画した知花愛実さん

 上映会はハワイ大学沖縄研究所や太平洋諸島研究所などが共催、大学内のコリアンセンター講堂で開催された。150席の講堂は、詰め掛けた人ですぐに埋まり、会場に入りきれないほどだった。

 「標的の村」は3月にニューヨーク平和映画祭で上映され、米国上映はハワイが2カ所目。ハワイ大学に留学する県出身の知花愛実さん(政治学博士課程)が企画した。「沖縄の情報を知りたがっているハワイの沖縄コミュニティー、同様の問題がある太平洋諸島の人々に知らせるべき記録映像だ」と思い立ち、県人会メンバーらの協力を募りながら学内上映会を計画した。

 上映後の自由討論で、県系3世のノーマン・カネシロさんは「これは人権の問題だ。日本では沖縄の人々の基本的な人権が守られていない」と語った。

 元ハワイ県人会会長のサイルス・タマシロさんは「日本政府は今、憲法9条の改正をしようとしている。防衛力強化について沖縄の人々はどう感じているのか」と質問し、関心を寄せた。

 サイパン出身で北マリアナ諸島自治連邦区の元下院議員のティナ・サブランさん(32)は、映画を通して沖縄の状況を初めて知ったという。

 「沖縄のコミュニティーがどれだけの負担を抱えているのかを知る良い映画だ。グアムやテニアン諸島への米軍配備が進められる中、米軍配備が及ぼす影響についてマリアナ諸島のコミュニティーももっと議論すべきだ」と語り、他地域での上映会開催にも期待した。