【中部】第4次厚木基地騒音訴訟で、横浜地裁が国に自衛隊機の夜間飛行差し止めを命じた判決を受け、米軍基地を抱える沖縄県の中部市町村の首長は「これまでにない画期的な判決」と評価する声が大半を占めた。夜間・早朝飛行の中止を訴え続ける嘉手納、普天間両米軍基地の爆音訴訟原告団も「一歩前進だ」としながらも、「米軍機の爆音も被害は同じであり、矛盾を抱えている」と米軍機の飛行差し止めを求めた。

 嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)会長を務める當山宏嘉手納町長は「一つの成果、今後の騒音問題に影響する可能性もある」と期待する。ただ、「米軍機と自衛隊機で、判決内容に差が出たことは大きな矛盾を感じる」と指摘。「騒音被害は変わらないはずだ。米軍機も自衛隊機と同じように取り締まるべきだ」と求めた。

 野国昌春北谷町長も米軍機の夜間飛行差し止めにまで対象を拡大するよう要望。一方、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市の佐喜真淳市長は「詳細が分からない」と言及を避けた。

 第3次嘉手納爆音差し止め訴訟原告団の平良眞知事務局長は、横浜地裁で厚木原告団と共に判決を聞き、「画期的な判決で原告団も喜んでいた」と現地の様子を伝えた。「住民の健康被害となることを認め、飛行を差し止めた。米軍機の被害も同じで、沖縄の追い風にしたい」と話した。

 嘉手納爆音訴訟で32年間にわたって弁護団長を務める池宮城紀夫弁護士は「大きな意義がある。集団的自衛権の行使容認が進む中、勇気ある判決だ」と評価。一方、自衛隊機による相当深刻な被害を認めながら、米軍機を差し止めないことに「容認しがたい。同じ被害があるのに判断が分かれることそのものが矛盾だ。嘉手納も普天間もこの屁理屈を突破するため全力で研究していく」と話した。

 第2次普天間爆音訴訟団の島田善次団長は「米軍機の差し止めは認められなかったが、爆音は自衛隊と変わらない。本来は差し止められるべきもので、国の二重基準が浮き彫りになった」と指摘した。