米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画で、名護漁協へ漁業補償金約30億円を支払う契約について、沖縄防衛局の武田博史局長は22日、「算定方法にのっとり、積み上げた」と述べた。具体的な金額や契約内容は「相手方との関係があり、答えを差し控えたい」と言及を避けた。

 防衛省によると、埋め立て工事に伴う漁業権の消失や制限に対する補償は「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」で定めている。今回の移設計画では(1)埋め立てによる漁場の消失など消滅補償(2)藻場やサンゴの消失に伴う漁獲減少などの影響補償(3)埋め立て期間中の漁業権行使の制限など制限補償-の三つが成り立つという。

 名護漁協の漁獲量、漁獲高、過去3~5年の純収益額の平均などに基づき、漁業補償金を算出したとしている。

 また、武田局長は県へ埋め立て工事の岩礁破砕の許可申請を提出する際の添付資料として、名護漁協に同意書、宜野座漁協に意見書を求めているが、22日までにいずれも回答がないことを明かした。

 一方、名護漁協(古波蔵廣組合長)は22日、理事会を開いた。漁業補償の内容などを報告し、埋め立て工事の岩礁破砕について話し合ったとみられる。理事会後、古波蔵組合長は記者団の質問に「何も答えない」とノーコメントを貫いた。