【ワシントン22日=伊集竜太郎】1999~2003年まで米海兵隊総司令官を務め、米軍再編協議にも関わったジェームズ・ジョーンズ氏は22日、在任当時、普天間飛行場の名護市辺野古移設について異論を唱え、ラムズフェルド国防長官に、辺野古移設を伴わないグアムの空軍基地の活用を提言したと明らかにした。長官は「それは可能だ」と受け入れたという。ヘリ部隊の嘉手納統合も提案し、長官も了解したが、日米両政府が受け入れなかったと語り、「政治の問題だった」との見解を示した。

稲嶺進名護市長(右)と会談する元米大統領補佐官のジェームズ・ジョーンズ氏(左)=現地時間22日、米ワシントン内のホテル

 オーストラリアやグアムに分散するという点では受け入れられたとも述べた。

 同日、ワシントン内のホテルであった稲嶺進市長との会談で明らかにした。

 ジョーンズ氏は、オバマ政権の安全保障担当の大統領補佐官も務めた。1960年代後半や72年の本土復帰後に、沖縄に駐留経験がある。

 稲嶺市長との会談の中で、ジョーンズ氏は「海兵隊は、陸上と航空部隊が一体となったチーム。その分散が米側でも論点になった」と説明。ヘリ部隊だけ他基地に移転することに対し反対する声もあったと述べた。

 「普天間は長期駐留すべき基地ではない。基地周辺の人口を考えても無理な基地だ」とも指摘。沖縄住民への基地からの圧力を減らすべきだとして、空軍基地の活用などを訴えたという。政府に受け入れられなかったことを「非常に残念だった」と話した。

 辺野古移設については「非常に高くつくし、環境破壊も大きい。もっと他のやり方があったと思う」と述べた。一方、グアムやハワイ、オーストラリアに部隊などを移転することで在沖駐留米兵は削減されるとし「移設地は長い時間をかけて決められたことだ」と述べ、現時点で計画変更は厳しいとの見方を示した。

 稲嶺市長は移設反対を訴え、市長選で2度当選したことや多くの県民が移設反対だと強調。「米国では知事の埋め立て承認で、移設が前進と受け止められているが何も状況は変わっていない」と訴えた。

 ジョーンズ氏は「市長の話は、海兵隊のトップに提言したい」と答えた。