沖縄本島南西沖で、県内漁協に所属するマグロはえ縄漁船のはえ縄が相次いで切られているのが見つかり、被害が計5隻に上ることが23日、分かった。被害が確認された今月16~21日にかけては現場近くを航行する米海軍の艦艇を乗組員らが目撃しており、県水産課は米艦艇に警戒するよう県内37漁協などに文書で注意喚起した。

はえ縄切断の現場

 県漁業無線局に被害の一報が入ったのは18日。県水産課には翌19日に連絡があり那覇地区漁協と県近海鮪漁協所属の計4隻で被害を確認した。4隻とも切れた縄を結んで再び操業を続けたが21日に5隻目の被害が発生。県水産課が23日付で各漁協に注意喚起する事態に発展した。

 被害を受けた5隻はすでに所属漁協に戻っている。ただ現時点で被害が米艦艇によるものと特定せず、県や漁協などは今後操業を終えて引き揚げてくる漁船から引き続き情報収集し、慎重に裏付けを進める考え。県は「事実と判明すれば米側に再発防止を申し入れる」と話している。

 県近海鮪漁協の我如古清組合長は「マグロの好漁場でたくさんの漁船が操業する中、国防のためとはいえ米軍の艦船が通るのはいかがなものか」と不快感を示した。

 昨年5月にも、宮崎県の漁船9隻が久米島周辺の海域で、海上自衛隊の音響調査艦などと、米艦艇とみられる船にはえ縄を切断される被害が発生している。