沖縄県教育委員会は21日、小中学校教科書の共同採択地区再編を決めた。八重山採択地区内の近隣2市町と違う中学校公民教科書を使っている竹富町が単独の採択地区となるほか、6町村が地区変更する。今月30日にも予定される県公報への掲載と同時に適用される。

変更した採択地区の構成

 竹富町以外は、所属する教育事務所の管轄と違う採択に入っていたため、教材研究や教員研修などの面で不都合が生じていた。

 恩納村は国頭地区から中頭地区に、伊平屋村・伊是名村は島尻地区から国頭地区に、南大東村・北大東村・久米島町は島尻地区から那覇地区に編入する。

 文部科学省は、調査研究の能力に疑問があるとして竹富分離に否定的だったが、県教委が決定後は「法律上の権限を有する県教委の判断であり、受け止めざるを得ない」と表明した。

 教育関係者の間では、理想としては小規模化がふさわしいとの意見が強い。

 政府も学校教育の自主性や多様性の観点から「将来的には学校単位での教科書採択の可能性も視野に入れて、採択地区の小規模化を検討する」と閣議決定をしている。

歓迎すべき選択

 坂田仰日本女子大教授(教育法制)の話 複数自治体による共同採択はこれまで、教科書選定に必要な事務作業の効率性を優先してきた側面があった。しかし、採択地区が広域であるほど教育現場の実情が反映されず、子どもたちや教員が置き去りにされてきた。そもそも採択地区協議会よりも、各自治体の教育委員会の方が地元住民の意向を代表する立場にあり、協議会内の意見対立は起こり得ることだった。今回の分離は地域の要望に合った選択で、歓迎すべきことだ。分離への動きがありながら文部科学省が是正要求したのは、パフォーマンスだったと言えなくもない。