沖縄リサイクル運動市民の会が設立31周年を迎えた。古紙回収から始まり、フリーマーケット、生ごみの飼料化、買い物ゲームでの環境教育など地道に活動の幅を広げてきた。長年の積み重ねが人々の環境への意識を着実に変えた

 ▼例えば、ごみの分別やマイバッグでの買い物。今では当たり前の行動だが、開始当初はなかなか理解されなかったという。行政や小売店に働き掛けを続けた結果、県内スーパー各社が足並みをそろえてマイバッグ運動を推進するまでになった

 ▼近年、活動の場を海外にも広げた。ごみ問題が深刻化する太平洋やカリブ海の島嶼(とうしょ)地域にとって、似た条件の沖縄で培ったリサイクルやごみ減量の手法は貴重な実践例だ

 ▼トンガやジャマイカのほかベトナムなどのアジア各国とも行き来し、現地の文化を尊重しながら沖縄発のノウハウを伝えている

 ▼代表の古我知浩さん(56)は学生時代、使い捨て・効率優先の社会に疑問を感じ、世界の国々を放浪した。貧困や環境破壊の矛盾に直面し、「自分なりに納得いく仕事をして社会を変えていきたい」と活動を始めた

 ▼いつもひょうひょうとして冗談好きだが、原点には熱い思いがある。「知っている人が1人でもいれば、その国と戦争しようなんて思わない」。こつこつと草の根の交流を続けてきた言葉には重みがある。(田嶋正雄)