防衛省は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う海底ボーリング調査を7月に着手する方針を固めた。昨年12月に辺野古沖の埋め立てを仲井真弘多沖縄県知事が承認後、「海をいじる初めての作業」(同省幹部)で、反対する住民の激しい抵抗が予想される。防衛省は安全確保を目的に、全国から職員を沖縄へ派遣するほか、地元の沖縄防衛局名護防衛事務所の職員を増やすなどの対応を協議している。

 関係者によると、6月22日の国会閉会、23日の慰霊の日、26、27日予定の天皇皇后両陛下の沖縄訪問などの日程と、業者の準備期間などを踏まえ、海上での調査着手は7月以降になる見込み。

 沖縄防衛局は調査業務の入札を終え、5月末~6月初旬に業者と契約する見通し。

 調査に向けた岩礁破砕の許可申請を県へ提出するため、名護市に意見書、名護漁協に同意書を求めるなど手続きを進めている。

 全国の地方防衛局や東京の本省から職員を沖縄に出張させ、対策に当たらせることについて、防衛省関係者は「自力で対応し、それでも手に負えないという状況になれば、海上保安庁や警察の出番になる。最初から海保や警察に頼り切るわけではない」と語った。

 2011年3月に開設した名護防衛事務所は定員44人に対し、現在は10人未満。30人以上増やすことが可能で「事業の進捗(しんちょく)に伴い、必要な職員を増やすことはあり得る。定員拡大ではなく、省内の人事発令で可能」と見方を示した。

 海底ボーリング調査は、辺野古沖の21地点を掘削する地質調査に11日間、船を使った磁気探査に40日間、潜水での磁気探査に140日間を予定している。海上の9地点に単管足場、水深の深い12地点にはスパット台船を設置する。

 04~05年の海上ボーリング調査は、反対派住民らの座り込みやシーカヤックを使った抗議活動で中止に追い込まれた。(福元大輔、比屋根麻里乃)