「一審に続き、門前払いされた」「裁判所は国の言いなり」-。27日、普天間飛行場の辺野古移設に伴う環境影響評価(アセスメント)手続きをめぐる「辺野古アセス訴訟」の控訴審判決を受け、意見を述べる法的権利を否定された住民側は怒りをあらわにした。

辺野古アセス訴訟が棄却され、厳しい表情を見せる原告団ら=27日午後2時21分、那覇市樋川・福岡高裁那覇支部前

 「主文、本件控訴を棄却する」

 27日午後2時、福岡高裁那覇支部の法廷。裁判長が淡々とした口調で判決を言い渡すと、傍聴席からは「不当判決だ」「裁判長ひどいよー」との怒声が上がった。

 判決後、裁判所の入り口に待機していた報道陣に向け、弁護団が「国は環境アセスをやり直せ」「辺野古新基地を断念せよ」との横断幕を掲げた。

 原告団らはその後、高裁那覇支部の近くで集会を開いた。

 「判決読み上げはわずか30秒。一審と同じ門前払いだ。腹の底から怒りが湧いてくる」

 青地にジュゴンの柄が入ったかりゆし姿の原告団の安次富浩団長はスピーカーを通して大きな声を張り上げた。他の辺野古関連の訴訟も継続中であることから、「今回で終わりではない。くじけず、諦めず、反対運動を続けていく」と決意を語った。

 次いでマイクを握った弁護団の三宅俊司団長は「人権のとりでである裁判所が、国の言い分を守るだけの出先機関になっている」と判決を批判した。

 三宅団長はさらに、今回の判決が環境アセスの内容については全く触れていない点を指摘。「穴だらけアセスの有効性が認められたわけではない」と強調した。

 雨脚が強くなるなか、集会は20分ほど続き、がんばろう三唱で締められた。

 原告団は最高裁に上告する方針だ。

「住民は一体どこに訴えたらいいのか」

 ヘリ基地建設に反対する辺野古区民の会の西川征夫代表(70)は「司法は中立の立場であるはずだが、この判決は国の方に偏っている」と憤った。「民主国家で住民に意見を述べる権利がないという内容の判決が出たのは非常に残念」と落胆した。

 環境影響評価書の手続きの中で住民の意見を述べる機会が十分にあったとは到底言えないとし、「住民は一体どこに訴えたらいいのか」と話した。