【うるま】沖縄県中南部牛削蹄(さくてい)師会は23日、牛のひづめを手入れする削蹄師を養成しようと、うるま市昆布の農家に県立農業大学校肉用牛コースの1、2年生20人を招き、交流会を開いた。県内の専業削蹄師や畜産農家が牛のひづめを切る様子を実演してみせ、鎌の動かし方や牛の扱いなど細かな技術を指導した。(松田麗香)

削蹄師の技術を見てひづめの削り方を学ぶ農業大学校生ら=23日、うるま市昆布

 定期的な削蹄は、4本の足にかかる体重の負担をバランスをとることでけがを防いだり、土踏まずを作って血液の循環を良くする役割がある。こうした状態の牛は栄養の吸収が良くなり、肉牛は肉質が向上、乳牛は1日あたり1・5~2キロも乳量が変わる効果があるという。

 発育を高めて体調を管理する重要な作業として、農協などは畜産農家に対し削蹄してから牛を出荷するよう指導を進めている。しかし、県内には約100人の削蹄師有資格者がいるにもかかわらず、実際に営業しているのは13人ほど。農家の需要に対応できない状況だという。

 職業として成り立つレベルになるまでには500頭以上の経験が必要。慣れないうちは、1頭の削蹄に約1時間かかるなど体力的にも厳しいことから専業者が少ない。

 県牛削蹄師会の瑞慶山良雄会長は「沖縄は牛の生産数が全国で4番目で、削蹄師の需要も大きい。今後も交流会などを開いて丈夫な牛を育てるための重要な仕事だということを伝えたい」と意気込む。

 実家が畜産農家という2年生の上原翔太さん(19)は「牛に負担をかけないよう素早く切っているところがすごい。学校で知識は学べるが、技術は見ることができないので参考になった」