日本銀行政策委員会の白井さゆり審議委員は29日、那覇市内のホテルで会見を開き、県内景気について、人口と観光客数の増加で個人消費や建設関連が堅調に推移しており「基調として全体的に拡大している」と述べた。先行きは、4月以降は消費増税の影響で需要の反動減が見られるが、観光関連と建設関連が堅調さを維持しているとし「引き続き拡大する可能性が高い」と見通した。

記者の質問に答える白井さゆり審議委員(右)と松野知之那覇支店長=29日、ANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービュー

 景気拡大を受け、新規求人者数が増加するなど人手不足感が広がる中、「労働需給のタイト化が賃金上昇につながり、堅調な個人消費の持続性が明白になるか注視していきたい」とした。

 東アジアに近い沖縄の地理的優位性を挙げ「観光だけでなく、物流拠点としても発展していける」と指摘。「アジアで高い評価のジャパンブランド商品を、沖縄を通してアジアに出していく新しい流れをつくることができる」と期待した。

 国家戦略特区に指定された観光分野と併せて事業を発展させ「持続的な成長ができるようにしてほしい」と強調した。

 白井委員は、県金融経済懇談会で講演。仲井真弘多県知事や県内経済界の代表者らに金融政策を説明したほか、経済情勢について意見を交わした。

 県内経済界からは「必ずしも中小零細企業の隅々まで、景気拡大の恩恵を受けているとはいえない」「港湾、空港などの産業インフラを早急に整備してほしい」との意見が出た。