【名護】名護漁協(古波蔵廣組合長)は30日、名護市内で臨時総会を開き、米軍普天間飛行場の移設先とされる市辺野古への新基地建設に伴い沖縄防衛局や県から求められていた、埋め立て工事に伴う岩礁破砕の同意、キャンプ・シュワブ周辺の漁業制限水域拡大に対する意見書、水域拡大の承諾の計3議案について、いずれも賛成多数で可決した。

臨時総会を終え、岩礁破砕に同意したことなどを説明する古波蔵廣組合長=30日午後、名護市城・城区民会館

 非公開の総会終了後、記者団の取材に応じた古波蔵組合長は、漁協が今回受け取る補償について「移設工事期間である5年分と提供水域拡大に伴う補償だ」と述べた。その上で、移設工事が5年を超えたり、新基地建設で制限水域がさらに拡大したりする場合には「国と折衝してさらに補償を求め、総会で判断を仰ぐことになる」と話した。

 国への同意書提出時期については未定とし「こちらが不利にならないような条件を付け、国が理解を示してくれればいつでも同意書を出す」と語った。

 沖縄県から求められている意見書には、漁民の活動に支障が出ないよう配慮を求める内容で、期限の6月5日までに提出するとしている。

 提供水域の一部見直しによって、常時漁船の操業を禁止する「第1種区域」が拡大されることについては「今通っている航路を通れるのかどうか、どれだけの制限がかかってくるか。みんな不安を持っている。国といろいろ相談したい」と話した。

 同漁協の組合員数は正組合員87人、准組合員26人。臨時総会には正組合員84人が出席(委任状15人含む)し、いずれの議案も82対2の賛成多数で可決した。

 岩礁破砕の同意と水域の承諾を求めていた防衛局と、意見書を求めた県水産課は、いずれも「まだ提出されていないためコメントできない」としている。